「私たち夫婦は二人とも韓国籍を有しております。
先般妻と話し合いを行い、韓国領事館で協議離婚を成立させよう、という話になりました。ですが、二人とも韓国領事館で協議離婚の手続きを行ったことなどありません。当日慌てないためにも、韓国領事館で行う協議離婚手続きの内容をご教示ください。」
夫婦二人ともが韓国籍の場合、韓国領事館で離婚意思の確認手続きを行う必要があります。具体的な手続きは以下のとおりです。
① まずは夫婦で話し合いを行い、次の事項を合意してください。
できれば、以下の合意内容を離婚合意書という形で書面化しておいた方がよいと考えます。
・韓国領事館に出頭し協議離婚手続きを行うこと。
・子がいる場合、子の親権者と養育者を夫婦どちらにするのか。
・養育費の額をいくらにするのか等の条件。
・面会交流の態様等。
② 次に、韓国における夫婦の登録基準地(旧本籍地)を把握しておいてください。
この情報を把握しておかなければ、韓国領事館では何もできません。
もしわからない場合には、詳しい親族にお尋ねください。
または、ご自身の外国人登録原票記載事項証明書に記載されている登録基準地(旧本籍地)を、東京にある出入国在留管理庁で確認する必要があります。この原票には概ね登録基準地(旧本籍地)の記載がありますので、お早めにご確認ください。
③ 養育費を受領する予定の一方配偶者の金融機関口座の通帳をお作りください。その際、本名(民族名)に基づく通帳をお作りください。その方が韓国領事館での手続きがスムーズです。
④ そして、お二人の住所地を管轄する韓国総領事館に連絡をとり、離婚意思確認手続きのための予定調整を行ってください。
その離婚意思確認は領事が行いますので、領事との間で予定調整が必要となります。なお、2023年11月時点ですが、大阪の韓国領事館では毎週火曜日か木曜日に領事面談が実施されております。
⑤ そして夫婦一緒に韓国領事館で手続きを行ってください。
その際、韓国領事館で夫婦の家族関係証明書と婚姻関係証明書の発行が必要となります。また、協議離婚意思確認申請書等の作成が必要となりますが、韓国領事館で備え置かれておりますので、職員の指示に従い作成してく ださい。
⑥ そして概ね1時間程後に、領事との面談が実施されます。離婚意思の確認等が行われますが、スムーズにいけば時間は5分から10分程で終わります。
⑦ そして、最後に窓口で受付証をもらいます。
子がいる場合、概ね3~6か月後に離婚が婚姻関係証明書等に反映されることとなります。
日本人の場合とことなり韓国人夫婦の場合、このような手続きが韓国領事館で必要となりますので、ご参考ください。