私たち夫婦はともに韓国人です。夫と離婚したいのですが、こんな場合韓国法が適用されると聞きました。
韓国法上、どのような場合離婚が認められるのでしょうか？日本法とはどこが違うのでしょうか？ご教示ください。

日本と韓国はお隣さん。だから日本法と違いはない・・・というわけではありません。
ここでは、韓国法が定める離婚事由の概括について説明いたします。

韓国民法８４０条は、裁判上の離婚原因（離婚事由）について以下のとおり定めております。

１号　配偶者に不貞な行為があったとき
２号　配偶者が悪意で他の一方を遺棄したとき
３号　配偶者又はその直系尊属から著しく不当な待遇を受けたとき
４号　自己の直系尊属が配偶者から著しく不当な待遇を受けたとき
５号　配偶者の生死が３年以上明かでないとき
６号　その他婚姻を継続することが困難な重大な事由があるとき

日本法との違いについてですが、１号、２号、５号、６号は日韓とも、条文上は同様の規定といえます。

他方で、３号と４号は韓国特有の規定となりますが、反対に日本法が定める、「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。」といった規定がありません。